京都地元民から見た世界文化遺産
ユネスコで世界遺産条約が採択され「顕著な普遍的価値を持つ物件」、「移動不可能な不動産」を定義に登録を開始したのが1972年。そして1994年に京都、滋賀に点在する17箇所の寺社仏閣や城郭が「古都京都の文化財」として指定された。
今や、それらが観光資源として観光客を惹き付け、京都の経済、引いては日本経済に貢献しているのは言うまでもない。
実は、私は弘法大師ゆかりで五重の塔で有名な東寺(教王護国寺)の直ぐそばで育った。
そこは小学生の私にとって絶好の遊び場だった。周囲にある濠でフナやザリガニや亀などを採ったり、境内で野球もした。学校から写生にも行ったし。
でも、実際には境内でのボール遊びも、生物の殺生もNG。見つかったら坊さんにお堂に連れて行かれて正座させられた。土塀によじ登って瓦を落としたこともあったが、その時は逃げて帰って事なきを得た、、、もう時効ということで。
しかしそんな話を府外からの来訪者にすると、皆さん一様に驚くようだ。恐れ多くも世界遺産で、、、みたいな感じになるらしい。
実は身近にあり過ぎて世界遺産の価値や有難みを、一番わかっていないのは地元民ではないかと思う今日この頃である。